日本とヨーロッパ サッカー名監督の器とスター選手との関係

名監督

プロサッカーの監督を考える時にしばしばプロ野球の監督のことが取り上げられます。日本のプロ野球でいえば、名選手が必ずしも名監督にはなれないという例が少なからず見られます。逆に現役時代はそうでもなかった選手が名監督になったことも少なくありません。一方、プロサッカーの世界ではJリーグの監督は名選手であった人物が監督を務めることが多く、また日本代表監督でも、西野朗監督や岡田武史元監督のように現役時代も代表メンバーだったスター選手出身ということになります。外国人監督では前のハリルホジッチ監督は、現役時代旧ユーゴスロビアのスター選手でした。

ではヨーロッパではどうかといえば、やはりナショナルチームの代表監督には、間もなく開幕するロシアワールドカップのフランス代表チームのデシャン監督やイングランド代表チーム監督のサウスゲート監督を始め、そうそうたる名選手の名が並びます。特にヨーロッパでは各国のクラブでの監督経験やその実績が問われることになります。つまり、監督の器イコール実績と言っても過言ではありません。日本代表監督においてもその側面は否定できません。しかし日本の場合にはプラス日本人に合うかどうかという要素が外国人監督には求められるのです。失敗の例が最近解任されたハリルホジッチであり、成功例はトルシエなのです。

名監督の非常に重要な資質は、例えスター選手といえどもチームプレーを徹底させることができるということです。これがなかなかできないのが日本で最大の弱点だと思います。ヨーロッパのようにチームプレーを崩すことなく、監督がスター選手を使いこなすということができないと苦しいのではないでしょうか。